いつもより少し量の少ない夕餉は、ちょっと食べる早さを上げるだけで、食べ終えるのに時間は掛からない。
パンッ、と箸を置き、私は自室・・・・・土方の部屋へと駆け込んだ。
土方はまだ、食事中だった。
今の内に着替えてしまわないと、とか何とか考えながら、いつもの隊服を脱ぎ捨てる。
「・・・・・別に、何でも良いかな」
無意識に呟いた言葉に、ハッと口元を押さえる。
土方との一瞬の外出の為に、何・・・・・こんなにはしゃいでるんだ。
サッと髪に櫛を通し、そっと浴衣に身を包む。
少し前、土方に新調してもらった、紺地に白い朝顔のもの。



