「お、い・・・・・」 俺が呟き、手を伸ばした瞬間、泉の微笑が冷え固まる。 グッと胸を押さえ、襖にかけた手はだらりと垂れ下がった。 そのまま、こちらへ倒れこんできた泉箕。 ・・・・・苦しそうに目を閉じ、ぐったりとした姿に、この部屋に入って来た時の違和感が明確になった。 「おい、泉箕!!大丈夫か、おいっ」 そんな泉箕を揺すりながら、俺はある事に目を見張る。 「す、透け・・・・・てる・・・・・?」 支えた手が、泉の首から透けて見えた瞬間、もう信じるしかない事実なのだと分かった。