さわさわと揺れだす木々が、土方の心を煽るようにも見える。 グッと目を瞑る土方の頬が、どことなく赤いのは気のせいだろうか。 「土方――――怪我でもした?熱があるんじゃない?」 一歩土方に近付くが、土方から反応は無い。 首を傾げながら、私は土方に手を伸ばした。 「いや、怪我はしてない。熱も無い。 ・・・・・そうじゃなくてな」 何度も、言葉を詰まらせながら、土方はグシャッと頭を掻き毟った。 「俺は――――・・・・・」