奥沢たちが奮闘しているであろう場所へ、急いで向かう。 何度も倒れている浪士達に足を取られながら、何とか辿り着いた。 ・・・・・けれど。 「・・・・・は・・・・・?」 その場には、ただ人が倒れているだけで、誰も戦ってはいなかった。 呻き声も無く、ただ静まり返った異様な空間。 そして、赤の中で視界に入る、“あの色”。 「奥沢・・・・・!?」 浅葱色の羽織が、赤く、赤く染まっていた。 しかしどれだけ血で汚れていても、その顔は見間違えるはずも無い。