土方は、四国屋を有力視していた。 きっと、四国屋は乱闘・・・・・いや、死闘となるだろう。 誰が手傷を負い、誰が死ぬのか分からない。 そこへ、斬り込んで行くであろう土方達の瞳には、一転の曇りも見当たらなかった。 「そうだ、千歳」 「えっ、あ・・・・・何?」 てきぱき指示を出していた土方は、歩き出そうとしていた足を止め、私の方へ振り向いた。 そして―――― 儚げに、でもしっかりとした意思を持った瞳で笑った。 「無事終わって、帰ってきたら・・・・・ おめぇに、言いたい事があるんだ」