「おめぇは明日、近藤さんと一緒に池田屋へ向かえ。

・・・・・泉箕は、総司についていくから」


「分かった」



まだ話を続けようとする土方の口を手で塞ぎ、私はグイッと湯飲みを渡す。


私の顔と、私の手元を土方の視線が何度か行き来する。


呆れたように笑い、土方はそっと私の手から茶を受け取った。



「ありがとな」


「・・・・・別に。小姓の仕事だし」



そう言いながら、私は土方に笑いかけた。


あの時の奥沢の言葉が、頭を駆け巡る。