「土方副長は・・・・・ 土方副長は、一人でも負傷する隊士を減らす為に、あんな手を取るんです。 恩賞とか、手柄の為じゃなく、僕達の為に」 そう言った彼は、とても誇らしげだった。 あの無表情も、あの目も、何もかも・・・・・ 何も、感じていなかった訳ではなかったのだと、どうして分からなかったのだろう。 胸を、痛めていたのだ。 痛めつけるしかない自分に、こうでもしないと隊士を守れない自分に。 同じように志を持つ人を、拷問するしかない自分に。