その言葉に、ピタリと足は動きを止める。 カァッと体が熱くなっていくのが、手に取るように分かった。 不思議そうにこちらを見つめる土方の視線から逃れようと、私は慌てて繋がれていた手を振りほどく。 「そ、そっか。物好きだな」 もつれそうになる舌で、必死にまくし立てながら、プイッと顔を背けた。 ・・・・・本当、何言ってんだか。 しかし、そんな私に気分を害したような素振りは見せず、彼は再び温かく微笑んだ。 再び、熱くなった私の手を取り、三条大橋を慣れた足取りで歩いて行った。