「だから・・・・・

これは一体、何なんだと言ってるんだ、土方!!」



人ごみを縫うように歩いて行く土方に腕を引かれながら、私は声を張り上げた。


ガヤガヤと賑わう京の町は、青空の下で陽だまりに包まれている。


もっとゆっくり歩けばいいのに・・・・・



「良いじゃないか、そういう格好も似合ってると言っているんだ」



振り返りざまに、にっと笑いながら、慣れた口調で言葉を連ねる。