「――――っ!?」



視線を逸らし、動揺を隠すように熱くなりだした頬に、手を触れた。


何も見てない、私は何も見ていない。



「あぁ、用件はだな・・・・・って、おい、何してんだ?」


「別に、何でもないから!!」



首を傾げながら、羽織った着物の袖を直す土方に、赤くなった顔を悟られぬよう・・・・・


私は、大げさに襖を開け放ちながら部屋を飛び出した。