「土方――――入るよ」 ――――と、それだけを言って、返事を待たずに襖を開け放つ。 やはり、いつも通り薄暗い部屋の中で、土方はすっと鋭い目で私を捉えた。 「おい・・・・・・お前は、何回返事が返ってきてから入るという事を、理解するんだ!!」 「え、多分無理」 ブルブルと握った拳を震わせ、額に青筋を浮かべながら。 彼は、私に怒鳴り散らした。 普通なら、目に涙をためて『すみません』とか言うんだろうが・・・・・ 生憎、私はそんな柄じゃない。