「ん?あぁ・・・・・俺、ちょっと言いたい事があってさ」 私の怪訝そうな表情に気が付いたのか、ニッと笑って理由を述べる。 泉箕とは違い、空気が読める感じの人柄。 うん、意外とこの人・・・・・よく見てるんだな。 「ふぅん、そっか」 興味無さげに呟きながら、パンパンッと手を払った。 陽だまりの中で、ふんわりと包まれている屯所。 ちらほらと、小花が咲き始めている頃だろう。 隊士の稽古の声が響く中、私は土方の部屋へと向かう。 ・・・・・後ろからは、やたらと無駄にでかい男が来ている。