一瞬透けた手の平が、神々の世の真っ黒な闇を映す。 ・・・・・思った以上に、やばいのかもしれない。 『はぁ――――っ、あとどれ位だろう』 溜息をつきながら、真っ黒な墨を流したような空を仰ぐ。 自分には似つかわしくないような、絶望と不安、焦りを流したような空。 それが、じっと俺を見下ろす。 やっと気持ちが安定してきた頃、俺は再び立ち上がり、社を後にした。 -- ---- ------