*泉箕side*

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『お主・・・・・まだ、あの童っぱとおるのか』



無駄に広い座敷の、そのもう一つ高くなった所の人影から声が掛かる。


すっと垂れ下がった幕を持ち上げて、俺は自分の為に空けられた場所へと移動していた。



・・・・・いきなりなんなんだ、この爺さんは。



集められた神々が、静かにこちらに視線を向けている。


そんな閑散とした空間で、俺達を招集した本人が言葉を連ねた。



『・・・・・そうだが』


『いい加減、何度言わせるつもりだ?

毎年毎年・・・・・あの童っぱに、なぜそんなにこだわる必要がある』