『チ・・・・・ト、セ』 いつの間にか、私に話し掛けていたのは、いなくなっていたはずの母さん。 それも、痩せこけて変わり果てた姿だった。 こんな姿で・・・・・母さんは、死んでいったのか? 『コッチ、コッチ・・・・・コッチィィィィィッ』 細く、骨と皮だけになった手を私に伸ばす。 なぜか、自分でも不思議に思うほど怖くもなかった。 嫌じゃなかった。 ただグニャリ、と目の前の景色が歪んでいく。 ねぇ、母さん。ずっと・・・・・私のこと、覚えててくれたんだね。