魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−






“首謀者”の正体を突き止めるべく頭を捻る凛を目にした響は、勝ち誇ったように、口角をニヤリと上げる。





「んふふ。ときに現実は残酷じゃないか。全く―――愉快過ぎるにもほどがある。」





いつの間にやら響の傍に来ていた血塗れの真葵は、錆びた鉄パイプを放り投げる。


からんっ!!


からんからんからん、からからからからから。


裏道に響く音。


もう、残るは、この男だけ。


想像通りの展開に、響と真葵はアイコンタクトを交わすと、声を圧し殺して笑った。


響は自分の“勝ち”を確信した。“真相”を知れば凛は“コイツ”を軽蔑し、突き放すと思ったからだ。もう、終焉は目の前―――――――‥。








「凛、よく聞け。」









誤算がある事にも気付かずに。