まるで赤子のように泣く凛に幹久は戸惑った様子で、頬に手を伸ばす。
「泣くな。」
「…っうう…!」
「…困る。泣かれると、どうしたら良いのか分からない。」
「…っ…ゔん…」
不器用な手つきで凛の涙を拭う。そしてそこらへんにあったティッシュ箱を凛に手渡した。
もはや、涙か、鼻水か、分からない顔の凛は鼻をかむ。『ちーん』と子供のように鼻をかむ凛を見て幹久はフッと笑みを零した。
「ズズッ…ずみまぜん。お見苦しいところをお見せして。」
「いや。可愛い。」
「…ズズッ、がわいぐ、ないです。こんな顔、見られたくないです。」
『ズズッ』と鼻を啜りながら言う。
普段からあまり隙を見せない凛のこの姿は貴重だった。否定しながらも『可愛い』と言われた凛の頬は、ほんのり赤く染まっていた。

