紗枝と病院で逢った日から、何度か凛は見舞いに行った。
元気そうな幹久を見て安心はしたが、まだ退院出来ないとのこと。それを聞いて落胆したのを覚えている。
何せ一昨日前のことだからだ。
「なんで、」
「外出許可が出た。それだけだ。」
自分を凝視する凛に、そう言って簡単に話を済ませた。幹久は自分のことより―――――凛のことが気掛かりだった。
「大丈夫か?」
今度は幹久が凛をジッと見つめる。そして凛はハッとして温もりの正体を確かめると、肩には幹久のものと思われる黒色のパーカーが掛けられていた。
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