魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−






「わたしはっ、わたしは本気で悩んでるの!」

「……」

「響が、もしそんなことをしてたら、止めないと駄目だし、謝らないとイケないし、理由が私だったなら、それこそ私が土下座しないと―――…」

「ふうん。で?」





先程とは一変して冷たい目で凛を見る。





「アンタが悩んだところで何が変わる?」

「な…っ」

「結局何も変わらないよ。仲裁に入って和解でもするつもり?無理だね。アンタが動いたところで何も変わらないよ。自分を過信し過ぎてるんじゃない?」

「〜っ!」





つらつら皮肉を告げる捺の言葉に反論することは出来なかった。


それは凛本人でさえ思っていたことだからだ。図星を突かれた凛は言い返すことが不可能だった。


怒りからか、悲しみからか、彼女は目に涙をためる。そして何故かキレ気味の捺を睨み付けた。