魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−






それからは適当に委員会の業務をこなした。『放送委員も疲れるな』と思った凛は、3年になっても頼まれた場合、断ろうと誓った。


紗枝が来年も園芸委員に入るなら凛も『入ろうかな〜』と資料の束をホッチキスで止めながら考えていた。





「あ、捺君、それ取って?」





捺の前にある資料を指差す。


先生から頼まれたことを坦々とこなす凛と違い捺は珍しくボーッとしていた。





「捺君?」

「…え?あ、なに?」





何事も無かったかのように凛を見る捺。しかし先程からぼんやりする捺を何度も見てきた凛は怪訝な面持ちで聞く。





「何か考え事?」

「まぁ…そんなとこ。」





隙を見せるほどボーッとしていたことが不味かったのか、捺は顔を顰めていた。