凛が擦るお腹はきっと赤く、黒く、そして紫になるだろう。手加減なんてせず響は本気で殴ったのだ。
まさか、殴られるなんて思ってもみなかった凛は痛みに身体を捩る。そして咳き込みながら響を見上げた。
「ごほっひっび、き、なんで―――――――‥」
なんで。どうして。自分を殴ったのか。ただ幹久先輩のことを呟いただけなのに。なんで?
凛にとっては些細なことだったかもしれない。しかし響にとってはとてつもなくデカイ事だった。
「俺は、俺だけを見ないオメエが気に入らねえの。」
凛の疑問に愚問だと言わんばかりに嘲笑う響は、膝を付く凛の黒髪を掴むとそのまま引っ張り上げる。

