「いつからそんなに生意気になったんだよオメエは。」
「…ごめ、」
「俺じゃ役不足ってか?」
「…っ」
口元を両手で覆う凛はふるふると首を振って否定する。しかしそれさえ響の癪に障り、憎悪が籠った目で笑う。
「他の男に色香振り撒いてンじゃねえよ。」
「ぐぁ…っ!」
タイルに背をつく凛のお腹に拳をめり込ませた。それは凄い衝撃で息が詰まる程だった。背中とお腹に同時に来た痛みに耐えきれず、凛は咳き込みながら膝を付く。
「…っかはっ、」
「……」
「けほっ!…っいた、い」
痛みに悶える凛を無表情で見下ろす響は非情だ。罪悪感も優越感も沸くことなくが、ただ響は凛だけを見つめていた。

