一息ついていると、私の部屋のドアをノックする音が聞こえた。


「Desire? ご飯出来たよー」

「はーい、すぐ行く」


ドアをノックしたのは、たっくん。
今日の買い物と夕食の当番だから。
私は急いで部屋を出て、食卓についた。
遅れて、手の甲に青黒い痣を作っている流血が来た。



流血はこないだの日曜、夕食の食前に急に「授業で使うルーズリーフを買いに、コンビニ行ってくる」って出て行った。
コンビニまでは片道七分くらいだし、すぐに戻ってくると思ってたんだけど…。
流血は一時間経っても帰ってこなくて、何回もメールや電話を入れても返事が来る事は無くて。

結局、流血が戻ってきたのは十一時を回っていて、両手の甲に痣を作っていた。
途中の交差点で痴漢に襲われている女の子を見つけて、痴漢を殴って捕まえたら警察が来たから、そのまま警察署で事情聴取を受けていたんだって。





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