私たちは学校を出ると公園に自転車を止めて、ベンチに座った。

有紗が自販機で買ってくれたペットボトルのあたたかいミルクティーを握りしめ、私は口を開く。



「有紗……今から言うこと、絶対に誰にも言わないでね?」


「…………うん」


「私、ね……三年になってから今日まで、ずっと岡澤にセクハラされてたの。
……内申書をよくしてやるからって」


「…………え?」



信じられない、というような声を上げた有紗。


……当たり前だよね。私だって、岡澤があんなことする奴だなんて思わなかった。


教師として信頼してたし、尊敬もしてた。


この身体に、アイツの手が触れるまでは……



「千秋、大丈夫…?さっきから、震えてる」


「うん……悔しくて……それに、すごく……怖かったから……」