教室に帰れたのは5限目からだ。
理由は明確。
親父がだだをこねたからだ。
いったいあいつは何歳なんだっ。
―…『ねぇ、友香。頼むよぉ…父さん何でもするからさぁ。ねっ?』
こいつほんっとうに世界的大企業の総帥か…?
『嫌なものは嫌なんだ。あきらめてくれ。』
『…………。』
『瞳をうるうるさせてもダメ。ていうか間違ってるだろ。対処法としても父親としても。』―…
こんなやり取りがついさっきまで続いていた。
「疲れた…」
「何が?」
「直っ…人!?びっくりさせるなよ。」
「なぁ花音…と前田知らねぇ?」
そういえば2人がいない。
「いや?知らねぇけど?」
『前田君と彩野さんなら早退するって。あの2人、怪しいね。できてるの?』
『彩野と悠樹が…?なぁんとなくあり得そうだな。あいつら波長合ってそうだし。』
『あー。そうかも。』
そんな無責任な。探さなきゃ…
―キーンコーンカーンコーン―
マジで?
先生が来ちゃった。
直人と顔を見合わせる。
どうしよう。
ここからうごけない。
理由は明確。
親父がだだをこねたからだ。
いったいあいつは何歳なんだっ。
―…『ねぇ、友香。頼むよぉ…父さん何でもするからさぁ。ねっ?』
こいつほんっとうに世界的大企業の総帥か…?
『嫌なものは嫌なんだ。あきらめてくれ。』
『…………。』
『瞳をうるうるさせてもダメ。ていうか間違ってるだろ。対処法としても父親としても。』―…
こんなやり取りがついさっきまで続いていた。
「疲れた…」
「何が?」
「直っ…人!?びっくりさせるなよ。」
「なぁ花音…と前田知らねぇ?」
そういえば2人がいない。
「いや?知らねぇけど?」
『前田君と彩野さんなら早退するって。あの2人、怪しいね。できてるの?』
『彩野と悠樹が…?なぁんとなくあり得そうだな。あいつら波長合ってそうだし。』
『あー。そうかも。』
そんな無責任な。探さなきゃ…
―キーンコーンカーンコーン―
マジで?
先生が来ちゃった。
直人と顔を見合わせる。
どうしよう。
ここからうごけない。


