今日で久菜と出会って一週間がたった。


今までと変わらずに、私が神社に来て久菜が待ってくれてて、石段で話をしていた。


けど今日はいつもとは違っていた。


「「ギャハハハハ!!」」


後ろで数人の子供の声がした。


振り返ると草むらから二人の男の子が出てきた。


よく見ると、同じクラスの悪ガキ山田と中尾だった。


何でこんな所に・・・。


見ていると、こっちの視線に気づいたのか、二人が話しかけてきた。


「お、佐藤。
久しぶりじゃん」


「あ、そうだね・・・久しぶり」


あんまりこの二人とは関わりたくないんだけど・・・。


「お前、こんなところで何してんだよ?」


「えっと・・・お話?」


「話?
誰と?」


「え、誰って・・・」


チラッと隣に座っている久菜に目を向ける。


久菜は険しい顔をしていた。


「お前一人だけじゃん」


「え・・・」


今何と?


私一人だけ?


「何言ってるの?
ここにもう一人いるでしょ・・・?」


「はぁ?
何言ってんだ?
お前の他誰もいねぇじゃん」


「・・・」


嘘・・・でしょ?


目おかしいんじゃないの?


だって久菜はここにいるのに・・・。


それとも私の目がおかしいの・・・?


「嘘言わないでよ!
ここにもう一人いるんだから!」


「嘘って、お前が嘘ついてるんだろ!!」


ドンっと肩を押される。


「あっ・・・」


押された拍子でバランスを崩す。


そして私は・・・そのまま階段から落ちようとしていた。


落ちる・・・!?


ギュッと目をつむる。


「リン・・・!」