しばらくの沈黙があってから岩ちゃんが喋り始めた。
『…それで、泣かないか?後悔…しないか?』
「やだな。後悔するとかしないとかわかんないよ。だってさ、まだやってみてもないもん」
なんだかんだ言っても姪っ子には甘いみたい。
そのあと岩ちゃんはぎこちなく励ましの言葉をくれて通話が終わった。
画面が真っ黒になってからもあたしはただ画面を見つめた。
ねぇ、澤村さん。あたしが好きっていったらあなたどうしてましたか?
バカだなって言って笑ってくれました?
それともごめんって困り顔で笑ってくれました?
「今としちゃそれもわからないけど…」
でも、これだけはきっと変わらなかったと思うんです。
どんな応えが返ってきてもあたしが澤村さんを好きだって言うこと。
あたしは澤村さんが好きでよかったって胸を張って言えます。

