1時間目の授業開始のチャイムが鳴る。 慌てることも立ち上がることもせずあたしたちはそっと寄り添った。 「………いい子でいなくちゃいけない理由なんて無いよ」 まるで自分に言い聞かせるように呟く島津木くんにキスをした。 「いい子でいても、何も貰えないもんね」 「……そうだね」 驚いた顔をしたけれどそれもすぐ消えてもう一度どちらからともなくキスをした。 ただ、お互いの心を確かめるように。