島津木くんの肩を軽く押してにこりと笑いながら雨の中飛び出した。 「田中さんっ!」 「ほんと気にしなくて良いよー!」 少し離れた距離で振り返った時、島津木くんは伸ばした手を諦めたように下ろしていた。 雨の中でははっきり見えない視界だけど私は何かを感じながらそのまま門まで走りきった。 そういえば私傘持ってるんだった。