ごめんね、島津木くん。
心の底から愛してる瑠璃さんがいるのに、あたしの存在が彼の未来を邪魔している。
「……あたしが幸せになれば良い話なんだけどぉ~」
式場を出てすぐの階段に座り込み落ち込んだ。
後ろでは幸せそうな声が響く。
そろそろ戻ろうかな、とそう思えば思うほど戻りたくなくなってあたしはボーッと雲1つ無い空を眺めた。
「なにしてんの」
「お、わ…っ!」
その空を遮るように唐突に現れた整った顔にひっくり返りそうになった。
「…び…っくりしたぁ」
「そう?」
淡々とした口調で私の横に腰を下ろし煙草を口にくわえたのは望月くんだった。
「中じゃ吸えないから」
そう言って紫煙を燻らせ彼は口からプカリと煙をはいた。
やけにその仕草が様になっているのに驚きつつ笑った。
「タバコ、吸うんだ」
「あいつがうるせぇから普段はそこまで吸わない」
あいつってきっと楓香のことなんだろうなぁ。そう思いながら彼のはく煙を見ていた。

