ねぇ…気づいてよ?

「田島なら幸せにしてくれそうな気がする…雫をね」


私は なにも言わなかった。
噛んだ唇がヒリヒリ痛む。


いま、私の心の中は優への罪悪感でいっぱいだ。


「まぁ頑張りなよ」


私は頷いた。
優が私の肩をポンポンと叩き、


「圭太 呼んでくるね」


と言って、部屋を出ていった。