ねぇ…気づいてよ?

「圭太、お前 気づいてるのか?佐々本に嫌がらせしてるのって芝井なんだぞ?」


「はっ?」


黙り込んでいた圭ちゃんがようやく口を開いた。


「お前、気づかなかったのかよ。彼氏のくせに」


「でも芝井は…雫を助けてくれた。雫の居場所を教えてくれたのだって…芝井だ…」


「ほんとバカだよな!そんなん圭太に気に入られたいからに決まってんだろう!!」



圭ちゃんは思い詰めたようにうつむいた。