ねぇ…気づいてよ?

私はわき上がる怒りを必死に抑えながら、唇を噛み締めた。


角を曲がった所に柚ちゃんがいた。


「あら、佐々本さん」


いつもと変わらぬ態度で平然としている柚ちゃん。


「いい加減にしてよ!どうして関係ない人まで巻き込むの!」


「はぁ?なんの話?」


『パシッ』


私は柚ちゃんの頬を思いっきり叩いた。