ねぇ…気づいてよ?

放課後になり、私は圭ちゃんが部活を終えるのを静かに教室で待っていた。


一人の教室はすごく広く感じた。


時計の針の動く音が静かに響く…



『ガラガラガラ』



教室のドアが開き、入ってきたのは…田島くんだった。


「佐々本…」


「あ、久しぶりだね。話すの…」


「そうだな…」


私たちはあの日以来、一言も口をきいていなかった。