ねぇ…気づいてよ?

教室に戻ると、圭ちゃんが私に駆け寄ってきた。


「雫、どこ行ってたんだ?」


「あ、ちょっとトイレ」


「そっか。もうすぐ授業 始まるぞ」


「うん。ありがとう」


圭ちゃんには心配かけたくない。


一人で絶対に乗り越えて見せるんだ。



授業が始まり、私が横を向くと柚ちゃんが私を見て意味ありげに笑った。