ねぇ…気づいてよ?

「どうだった?」


私が聞くと圭ちゃんは眉をひそめた。


言いにくいよね…


「雫、屋上に行こう」


私の手を握り、圭ちゃんは私を屋上へ連れていった。



「雫…健斗からのお許しもらったぞ!!」


と言った瞬間、圭ちゃんは私を思いきり抱き締めた。


強く強く抱きしめた。


「良かった…本当に良かった…」


圭ちゃんは今にも消えてしまいそうな声で呟いた。