ねぇ…気づいてよ?

「別に話しなんてしなくても良くない?」


「そういう訳にはいかねぇよ」


健斗は空き教室に置かれている、ホコリまみれになったソファーのホコリを払って座った。



「俺、いま雫と付き合ってる」


「知ってる。そんな事 言ってどうするつもり?俺はとっくに佐々本に振られてるよ」


健斗は吹っ切れたような表情を見せた。


俺とは一度も目を合わせない。