ねぇ…気づいてよ?

圭ちゃんがキスをしている場面を見るのは、これで二度目。


ズキズキと心が痛む。


家に入りたいけど入れない。


キスをしながら圭ちゃんは目を開き、女の人を見つめている。


たぶん彼女だろうね。


チラッと横を見た圭ちゃんと目があった。


その瞬間、圭ちゃんは女の人を引き離し私を冷たい目で見る。


「なに?覗き?」


「なにこの女!覗きなんて最低!」


そう言った女の人は私の目の前に来たかと思うと、『パシッ』と頬を叩かれた。