ねぇ…気づいてよ?

「あ、ありがとう」


「溺れたら大変だしね」


田島くんは優しく微笑み、私の浮き輪を持ちながら海に入った。


「田島くんも泳げないの?」


「泳げるよ。俺は佐々本の救護係」


そう言いながら田島くんは、足をバタバタさせて沿岸沿いを進んでいく。


後ろを向くと、圭ちゃんと優からは大分 離れてしまっていた。


でも二人が楽しそうだから…いいか。