ねぇ…気づいてよ?

たぶんこうして見たら、私達は付き合いたてのカップルにしか見えないだろう。


なんだか恥ずかしい…


「じゃぁここだから…ばいばい」


私は田島くんに少し照れながら手を振った。


それに答えるように田島くんも手を振りかえしてくれて…田島くんの背中を見送った。


「あ、圭ちゃん…」


家の中に入ろうとしたとき、ちょうど部活から帰ってくる圭ちゃんが見えた。


圭ちゃんは私に気づいていないのか下を向いて歩いている。