「うん、平気。」 私は動揺した心を 悟られないように 無表情でそう答えた。 「きゃっ。」 急に暖かいものに 包まれた。 「無理すんな。」 そう言って 隼人が私を抱き締めていた。 「無理してない。みんなが待っているから。早く行こ。」 私がそう言うと 隼人は黙って私から 離れて歩き出した。 私はおいていかれないように、 隼人についていった。