後悔なんてするわけない。
もう、どうでもいいんだもん。
コクリと頷くと、リュウがあたしの腕を取って歩き出した。
「俺の部屋かホテル、どっちか選べ」
リュウの指が皮膚に食い込んで痛い。
「どっちでもいい」
それよりも、この胸の痛みを早くどうにかしたい。
早く忘れさせて。
頭の中から消し去りたいの。
「俺は良くねぇ、どっちか選べ」
どうしてあたしが……
「いいから選べ」
表情から考えが伝わったのか、鋭い目を向けられた。
「……ホテル」
ボソッとそう言うと、リュウは慣れたように我が物顔でピンク色のネオン街へとあたしを引っ張った。



