ただただ自分が情けない。 こんなに酔っ払って 涙と鼻水でぐちゃぐちゃで。 メイクだってボロボロだと思うし、今のあたしは悲壮感でいっぱいだろう。 「ヒロさんの知り合いなんですか?」 髪を耳にかき上げながら市井さんの友達が言う。 「前に来てくれたことがあるんだよ」 「そうなんだぁ。なにも言わないから、初めてなのかと思ってた」 なんだか居たたまれなくなって、視線を下へ向けた。