「ごめん、なさい……」
そう言って俯くしかなかった。
リュウはあたしのすぐ横に立って、あたしの顔を覗き込んでいる。
突き刺すような視線が痛い。
怒ってるよね。
「なんなんだよ、あんた。いきなり来て……妃芽とどういう関係なんだよ⁉」
目の前にいた太一が怪訝な顔でリュウを見つめた。
リュウと並ぶと、大人っぽく見えてた太一はまるで子どもみたい。
身長だってリュウの方が少し高いし、ひょろっと細長い太一と違って、リュウは全体的にバランスが良い体格をしている。
大人の男性……。
そんな言葉がピッタリ。
リュウは太一の言葉にゆっくり顔を上げた。
キリッとした横顔は無表情で、なにを考えてるのかわからない。



