「え……⁉じゃあ、どうしてここに……?」
みるみる内にマヤさんの声は弱々しくなった。
うっ
後ろから凄まじい殺気を感じるのは気のせいかな。
「関係ねぇだろ」
冷たいリュウの声に、マヤさんはそれ以上なにも言えなくなったようだった。
「勝手にいなくなんなよ」
そんな声が耳元で聞こえた。
え……?
恐る恐る顔を上げると、悲しげに揺れるリュウの瞳と視線がぶつかった。
相変わらずカッコ良くて心臓が大きく飛び跳ねる。
漂うオーラは温かみのあるもので、さっきまでの冷たさを感じない。
勝手にいなくなるな。
それはホストクラブから出て行ったあたしのことを言ってるの?
それとも……。
勝手にリュウの部屋を出て行ったこと?



