俺様ホストに愛されて



中はロッカーが並んでいて、くつろげるスペースや身だしなみを整える為の鏡やパイプ椅子がたくさん置かれていた。



楽屋を広くしたような感じの部屋。



「適当にくつろいでて。それと、俺はNO.2の蓮夜だからよろしく」



「あ、はい……」



蓮夜さんの笑顔を見て、あたしもニコッと曖昧に笑って見せた。



ナンバーツーか……。


リュウとは違った独特のオーラがあって、妙に納得させられた。



「悪いね、本当はずっと居てあげたいんだけど……お客さん待たせててさ。適当にくつろいでたら辰巳戻って来ると思うから」



じゃあ‼と言って、あっという間に蓮夜さんは去って行った。



誰もいないシーンとした空間に取り残されたあたしは、とりあえず扉付近のパイプ椅子に腰を下ろした。



なんの音も聞こえないここは、本当にホストクラブなんだろうかと疑いたくなる。



まるで夢を見てるみたい。