「「「いらっしゃいま……」」」
入る時が一番緊張する。
まさか一人でホストさん達の極上スマイルを拝むことになるとは。
もう二度と来ることはないって思ってたのに。
ん……?
あれ……?
扉を開けて目に飛び込んで来たのは、たくさんのホストさん達の極上スマイルなんかではなかった。
全員が全員ポカンと大口を開けて、驚いたようにあたしの顔を凝視している。
えーっと。
なに⁉
なんでこんなに注目されてんの⁉
「あ、あの……?」
一番手前にいたホストさんの顔を見上げ、恐る恐る声を掛けてみる。
「顔に、なにか付いてます?」
それか、ジーンズにパーカーっていうこの格好がダメだった?



