「はぁ……俺かっこ悪いな」 自嘲気味に笑った後、リュウは扉に手を掛けた。 広いその背中から漂う哀愁に、不意に涙が込み上げる。 ダメ……。 今泣いちゃ リュウが出て行くまで我慢しなきゃ。 「イイ子で待ってろよ」 そう言ってリュウは部屋を後にした。 扉が閉まり切る前に、涙が頬に流れ落ちた。 リュウ 大好きだよ。 さっきまで愛し合ってたベッドの上で、リュウを想ってひたすら泣いた。 リュウの体温しか感じないこの部屋は、涙を誘うには十分過ぎて 目から次々と涙が溢れた。