それにしても、どうしていきなりそんなことを?
そもそも、あなたは誰ですか?
新手のナンパ⁉
なわけないか。
こんなカッコ良い人、女性が放っておくはずがない。
「こ、高校生じゃありませんけど」
恐る恐るそう答えると、その人は驚くように目を大きく見開いた。
っていうか、びっくりしすぎだから。
「じゃあ、中学生⁉」
は……⁉
中学生って……⁉
その端正な顔をグイッとこっちに寄せながら、スーツの男の人は大きな声を出した。
スカッシュ系の香水の香りが思わず鼻をかすめる。
それだけのことに、心臓が小さくトクンと反応した。
それにしても
中学生はないでしょ。



