俺様ホストに愛されて



「許せないのよ、あんただけは。存在自体がムカつくの。なんであんただけが愛されるの?幸せそうなの?あのホストだって、みゆがいくら大金はたいても振り向かないし」



血走るようなその眼差しは、ひどく異常なものに思えた。



「こらしめてやろうと思って写メを送りつけた時も平然として……関係ないって顔して笑ってた。それを見る度にムカついて許せなかった」



どんどんヒートアップするみゆちゃんに、あたしはなにも言い返せない。



というよりも、言い返す隙がない。



「……写メ、って?あれは太一が」



したことじゃないの?



それに、ホストクラブに通ってたのってそんな理由からだったの?



全部がウソみたいで信じられない。



「自惚れないでよ、タイ君がそんなことするはずないでしょ?」



頭の中が整理しきれない。



思考がうまくまとまらない。



だけど



「勝手なことばっか言わないでよ……好きなら、努力して振り向かせれば良かったんじゃないの?」



これだけは言わせて。



「好きになってもらえないからって、あたしのせいにしないでよ」